感動的に美味しかったカフェのスペシャルな豆を買って帰り、いざ自宅で入れてみたら、
とーーーんでもないくらい酸っぱかった。
なぜこんなにも違う味になるんだ。
やっぱりプロとは技術力が全然違うからなのか。
そんな風に考えながらも、
絶対に自分の非を認めたくない自己正当化バイアス全開の私は、
どうにか自分のせいではないことを証明しようとググり散らかしました。
そして見つけ出し結論が、
『コーヒーの味はミルの性能で、ほぼ決定する』ということでした。
私のように自分で入れたコーヒーが美味しくならない人や、
コーヒーミルを購入検討中だけど、どれを買えばよいかわからないって人の参考になれば幸いです。
コーヒーの味は、ミルの性能でほぼ決まる
粕谷哲さんの投稿
この後説明しますが、ミル(グラインダー)の性能は、コーヒーの味を決める要素の40%くらいを占めると言っても過言ではありません。
なんなら50%以上かもしれません。
それを裏付けるものとして、
コーヒー界の神、生きる伝説、コーヒーに愛された男である粕谷哲さんの
Xでの投稿がこちら。
粕谷さんが言うならそういうことなんです。
これを買っておけば間違いない
もう言うまでもないくらい有名で定番ですが、
価格、性能、造りのバランスが最も良いのがTIME MORE(タイムモア)のミルです。
少しでも価格を抑えたければC2、予算に余裕があるならC3というシリーズがおすすめです。
2人分コーヒーを入れることがあるならMaxのモデルを選びましょう。
初心者こそ、良い道具に頼りたい
長年の経験からしか出せない職人技的な味わいもあるのかもしれませんが、それは割合としては少ないと思います。
料理で例えれば隠し味程度であり、その料理の味の大部分を占めるものではありません。
"要課金おじさん"
"あやとりも射撃も苦手な野比のび太"
のような私は、なるべく道具に頼りたい。
目に見えない感覚的なテクニックよりも、
可視化され言語化された論理的なテクニックのほうが理解しいやすいんです。
だって楽して美味しいコーヒーを入れたいじゃないですか。
味に影響する要素
デスノートのL(エル)くらい疑い深く、高級コーヒーミルにも懐疑的な人、
ミル選びに悩んでいる人のために、味を決める要素とミルの重要性を説明していきます。
chatGPTを利用して割合を算出しておりますので、一概正確だとは言えませんが、私自身の感覚としても納得できる数値だと思いました。
挽き目(影響度40~50%) ★ミルが重要な理由はコレ★
豆を挽くミルに求められることは、主に以下の3つです。
- 適切なサイズで挽くこと
粉の粗さによって成分の出やすさが変わります。- 粗くする → 表面積が減る、お湯が抜けやすくなることで抽出効率は下がる
(酸味が優位) - 細かくする → 表面積が増す、お湯が抜けにくくなることで抽出効率が上がる
(苦味が優位)
- 粗くする → 表面積が減る、お湯が抜けやすくなることで抽出効率は下がる
- 微粉が少ないこと
安価なコーヒーミルに多く採用されている刃は、すり潰すように豆を挽くので小麦粉みたいに細かい粉(微粉)が多く出ます。
この微粉は、雑味と言われる不快な苦みや渋みにつながります。
(一般的には少ないほうが良いとされています) - 粒度分布が揃っていること
挽いた豆にどんなサイズの粉が、どれだけの割合で存在しているかを粒度分布と言います。
グラニュー糖くらいのサイズを目指して豆を挽くとします。
挽き終わった粉の中に、岩塩や砂糖、小麦粉くらいのサイズの粉がどのくらい混ざっているかということです。
この場合、グラニュー糖に近いサイズの粉の割合が高いほど、精度の高いミルと言えます。
これらに関していえば、
世界一のバリスタくらいテクニックを磨いても完全に解決することができません。
どうしてもに道具に依存してしまいます。
逆に言えば初心者でも、良いミルさえ使えば格段に美味しくなってしまうんです。
湯温(影響度20~30%)
コーヒーの知識なんて全然なかった昔の自分も、
コーヒーは90℃のお湯で入れるっていうことはなんとなーく知っていました。
結論、それでOKです。
ただ湯温って以外と味への影響はあります。
- 湯温を下げる
→抽出効率が下がる(酸味が優位) - 湯温を上げる
→抽出効率が上がる(苦味が優位)
少し興味がある人は、90℃を基準に±2℃くらいで調整して遊んでみるのも楽しいです。
私の場合、味覚が小6レベルで1℃単位で違いを検知できないので、
浅煎り92℃,深煎り88℃,迷ったら90℃という感じでやってます。
抽出方法(影響度15~25%)
ドリップコーヒーの入れ方は大きく分けて2つに分類できます。
- 透過式・・・注いだお湯がコーヒーの粉から成分を取り出しながら通過し、下まで落ちていく方式
味づくりの自由度は高いが、一定の技術がない場合不均一な抽出になりやすい
【代表的なもの】HARIO V60ドリッパー, ORIGAMIドリッパー - 浸漬式・・・コーヒーの粉をお湯に浸された状態にし、一定時間経過してから分離させていく方式
均等かつ穏やかに抽出がされやすいが、味づくりの自由度は低い
【代表的なもの】フレンチプレス,エアロプレス
HARIOのスイッチやカリタのウェーブドリッパーなんかは中間的なドリッパーとも言えますね。
お湯を注ぎ方による味の違いはこんな感じです。
- 優しく注ぐ
→抽出効率が下がる(酸味が優位) - 激しく注ぐ
→抽出効率が上がる(苦味が優位)
後半にフィルターの目詰まりを起こす原因になり、抽出時間が長くなり雑味まで出てしまうことがある
簡単に安定した美味しい味を作りたければ、
浸漬式またはそれに近いカリタウェーブの使用が無難だと思います。
粉量(影響度10%)
コーヒーの粉と注ぐお湯の黄金比率は、1:16.5くらいと言われています。
- 粉量だけを増やす
→抽出効率が下がる(酸味が優位),濃くなる - 粉量だけを減らす
→抽出効率が上がる(苦味が優位),薄くなる
私の場合コーヒー豆14gを基準に計算します。(100gで買った場合7杯分作れるから)
豆14g×16.5=注ぐ湯231g
豆量の約2倍のお湯が粉に吸われるので、
231g‐(14g×2) =203g
だいたい200mlくらいのコーヒーが出来上がる感じです。
その他(蒸らし時間,水,ドリッパー)
- 蒸らし時間(3~5%)
30~40秒で決めればOK!
2投目以降の抽出の効率を高めたり、安定させることができる。
短いと酸味、長いと苦味に寄っていく。 - 水(2%)
日本の水道水はほとんどが軟水で適している。
浄水器があると良い。 - ドリッパー(0~2%)
透過式か浸漬式の違いだけ意識すればOK!
気分がアガルものが最強のドリッパー☆
とりあえずならカリタウェーブかハリオスイッチ買えば間違いないです。
だんだんテキトーになってるなって思ったそこのあなた!
するどいですね。
味への影響度が下がるのと合わせて説明も雑になったゼ★
ミルの次は、再現性を高めることに全力をそそぐ
自由研究的にコーヒーを楽しむ
まずはコーヒーミルに投資する。
それが終われば、あとはひたすらにコーヒーを入れましょう。
記憶力の低さ日本代表の私としては、
記録をつけること、一つのテーマに絞ることをオススメします。
まずは入れ方を記録しましょう。
挽き目,粉量,湯量,湯温,使用した器具あたりを必須です。
注ぎ方は安定させるのに一定の技術がいるので、蒸らし以降は中心だけに注ぐセンタープアが良いです。
前回の抽出記録があれば、次回以降に違う入れ方を試すときに参考になります。
そこで一つ注意が、2つ以上の要素を変更してはいけません。
例えば、挽き目と湯温を同時に変更してしまうと、
どっちの影響で味に変化が出たのかわからなくなります。
実験感覚で成功も失敗も楽しみましょう。
【マニア向け】TDSメーター
TDS計は簡単に言うとコーヒーの濃さを測定し数値化する機械です。
美味しいと思えばそれで良いのですが、マニアックに楽しみたい人は変態さんにはおすすめです。
まとめ
私の体感上、良いミルは、
100gあたり750円の豆を、100g1500円くらいのレベルまで引き上げます。
その例え、微妙だぞ。
これからコーヒーを始めたい人も、
今はとりあえず家にあったミルを使っている人も、
少しだけ予算を捻出し、良いミルを購入することを検討してみてはいかがでしょうか。
今タイムモア使ってるよって人、
コマンダンテいっちゃいましょう♪
あなたも、世界チャンピオンと同じ体験を。
じゃ、そゆことで。